ご注意!!相続開始3年前の贈与~2

被相続人から無償で貰った財産で、それが贈与なのか贈与でないのかは簡単なようで簡単ではありません。それは贈与税という税金がかかるか、かからないかで判断されます。ですから無償で貰っても税法上贈与であったり無かったりします。

生活費や教育費は贈与税がかかりません。しかし、生活費や教育費が贈与税がかからないと言っても、必要な都度直接生活費や教育費に当てるものに限られます。将来の生活費や教育費に当てるため、その貰ったお金を銀行預金すると贈与税がかかります。それから、香典や花輪代、年末年始の贈答、お祝いやお見舞いのお金もそれが社会通念上相当と認められれば贈与税がかかりません。

前回のブログで、この贈与の処理が税理士泣かせと言いましたが、私共が相続税申告を受けた時には、勿論3年前の贈与については確認をします。預金通帳も見せていただきます。ところが預金通帳を見せて頂いても、贈与か贈与でないかはなかなか判断できないことが多いのです。本人である被相続人はもう亡くなられているのですから、聞くわけにはいきません。それでこれは贈与くさいぞ、と判断して相続財産に加算するわけです。勿論相続人に説明して。しかしこれが正確でないことは百も承知です。これがまだ生前に相続税申告の相談を受けていればアドバイスのしようがある訳ですが、亡くなられて申告の依頼を受けることがほとんどなのが実情です。